この記事はこんな方におすすめ
- カードローンの返済に困っている方
- 複数のローンやクレジットカードの支払いに悩んでいる方
- 債務整理を検討しているが影響が不安な方
- 債務整理後のカードローン利用について知りたい方
- 借金問題を根本的に解決したい方
- 将来的な信用情報への影響を知りたい方
カードローンは急な出費や資金需要に対応できる便利な金融サービスですが、計画性のない利用や複数社からの借入れによって返済が困難になるケースも少なくありません。
返済が厳しくなった場合、一つの解決策として「債務整理」が挙げられます。
この記事では、債務整理とカードローンの関係について詳しく解説していきます。
債務整理とは

債務整理とは、返済が困難になった借金問題を法的な手続きによって解決する方法です。
主に以下の4種類があります。
- 任意整理:弁護士や司法書士が債権者と交渉し、将来の利息をカットして返済条件を見直す方法
- 特定調停:裁判所を介して債権者と返済計画を立てる方法
- 個人再生:裁判所の管理下で債務の大幅な減額(最大で約5分の1)を認めてもらう方法
- 自己破産:裁判所に破産を申し立て、債務の支払い義務をなくしてもらう方法
それぞれの手続きには、特徴やメリット・デメリットがあります。
カードローンの債務整理

カードローンによって債務整理を行うような状況と実際に債務整理をした場合にカードローンがどうなるかについて解説します。
カードローンが返済困難になるケース
カードローンが返済困難になる主な原因として、以下のようなケースが挙げられます。
- 複数社からの借入:多重債務により毎月の返済額が増大
- リボ払いの長期化:低額の返済設定による元金減少の遅れ
- 収入の減少:失業や病気などによる収入減
- 金利の高い借入:消費者金融の上限金利(年18%前後)での借入
債務整理でカードローンはどうなるか
債務整理を行うと、カードローンに以下のような影響があります。
- 契約の解約:債務整理対象となったカードローンの契約は基本的に解約となります
- 取引停止:対象となった金融機関との新規取引ができなくなります
- 信用情報への記録:信用情報機関に債務整理の記録が残ります
債務整理の種類とカードローンへの影響

4つの債務整理がそれぞれカードローンにどのような影響を及ぼすか解説します。
任意整理の場合
- 対象:返済が困難な特定のカードローンのみを整理可能
- 将来利息のカット:将来発生する利息がカットされ、元金のみの返済になります
- 返済期間:通常3~5年の返済計画を立てます
- 信用情報:対象となったローン会社の信用情報に約5年間記録されます
特定調停の場合
- 手続き:裁判所での調停手続きを通じて和解します
- 費用:弁護士費用を抑えられる可能性がある
- 信用情報:約5年間、事故情報として記録されます
個人再生の場合
- 債務減額:借金総額の最大約5分の1まで減額できます
- 住宅ローン特則:住宅ローン以外の債務のみ減額対象となる制度もあります
- 信用情報:約5~10年間、事故情報として記録されます
自己破産の場合
- 債務免除:基本的にすべての債務が免除されます
- 財産の処分:一定の財産は処分される可能性があります
- 信用情報:約7~10年間、事故情報として記録されます
債務整理後のカードローン利用

債務整理後、カードローンをまた利用するにはどうすればよいでしょうか。
信用情報と借入への影響
債務整理を行うと、信用情報機関に事故情報として記録されるため、以下のような影響があります。
- 新規借入の制限:信用情報の記録が削除されるまで新規のカードローン契約が難しくなります
- 登録期間:債務整理の種類により約5~10年間、情報が登録されます
- 住宅ローンへの影響:債務整理後は一定期間、住宅ローンの審査にも影響します
カードローンを再度利用できるようになるには
信用情報機関の記録が削除された後は、以下の点に注意することで再びカードローンの利用が可能になる可能性が高まります。
- 安定した収入を得る:正社員など安定した雇用形態であることが重要
- 他の借入を完済する:新規借入申込時には他の借入がないことが望ましい
- 少額から始める:最初は限度額が低いカードローンから始める
- 返済実績を積む:きちんと返済することで信用を回復していく
債務整理を検討する前に試すべきこと

債務整理には様々なデメリットもあるため、以下の対策を先に検討することをおすすめします。
- 借金の一本化:金利の低い借入に一本化して返済負担を軽減
- 返済条件の変更交渉:直接金融機関に相談して返済条件の変更を交渉
- 家計の見直し:不要な支出を削減し、返済に回せる金額を増やす
- 収入増の工夫:副業や転職などで収入アップを図る
よくある質問
Q1: 債務整理をするとすべてのカードローンが使えなくなりますか?
A: 基本的に債務整理の対象となった金融機関のカードローンは解約となります。
また、信用情報に記録が残るため、対象外の金融機関でも新規契約が難しくなります。
Q2: 任意整理だけなら影響は小さいですか?
A: 他の債務整理方法と比較すると影響は小さいですが、対象となった金融機関との取引ができなくなり、信用情報にも約5年間記録されます。
Q3: 債務整理後、どれくらいでカードローンを利用できるようになりますか?
A: 信用情報機関の記録が削除される5~10年後が目安ですが、金融機関によっては独自の基準で審査を行うため、より長期間影響が続く場合もあります。
Q4: 債務整理中でも銀行口座は使えますか?
A: 基本的には使用できますが、債務整理対象の金融機関の口座は解約を求められる場合があります。
特に自己破産の場合は、一部の預金が換金される可能性もあります。
Q5: カードローンの返済が厳しい場合、まず何をすべきですか?
A: まずは家計の見直しを行い、金融機関に返済条件の変更相談をすることをおすすめします。
それでも難しい場合は、弁護士や司法書士など専門家に早めに相談しましょう。
まとめ
カードローンの返済が困難になった場合、債務整理は有効な選択肢の一つです。
しかし、信用情報への影響や将来的な借入制限など、デメリットも存在します。
自分の状況に最も適した解決策を見つけるためには、早めに専門家への相談を検討しましょう。
債務整理を選択する場合も、その後の生活設計や信用回復のための計画を立てることが重要です。
何よりも、適切な家計管理と計画的なカードローン利用を心がけることが、健全な金融生活の基盤となります。